団扇

 団扇は扇とは後世異なるものとされましたが、中国古代では区別がありませんでした。この文様は竹製の骨に紙をはった卵形に近い柄のついた団扇を紋章化したもので、日常の調度品として広く用いられ親しまれており、風流であることから紋に採用されました。
アオグという行為は神を呼び寄せるものとして、また団扇そのものが神の依代として尊ばれてきました。
『寛政重修諸家譜』をみると宇多源氏流の矢島氏および藤原氏流の野田氏が使用しています。
家庭に幸福を招く強運で縁起のよい紋です。