海老

長い髭をはやし、腰を曲げた海老の姿は、まさしく海の老人です。その姿に長寿を願う心を重ねて、古くから正月の門飾りに用いられてきました。特に伊勢海老は『威勢がよい』にかけられて、長寿のシンボルとされました。家紋としては、延命長寿のとても縁起のよい吉祥紋です。
 海老紋は『見聞諸家紋』によれば源氏系の江見氏が最初の使用家と出ています。徳川時代になると幕臣の江見氏がつづいてこれを用い、『寛政重修諸家譜』では源氏系の沢氏が『海老の丸』、藤原氏系の大橋氏が『抱き海老』を用いていました。
 家庭に幸福を招く強運の紋で縁起のよい紋です。