竹は百年に一度、花を咲かせるという実に不思議な植物です。大和ことばで「たけ」というのは、高く伸びることを意味するとともに猛きことにもつながります。また、竹の幹のまっすぐな姿は人間の節操や高潔を意味するとして、君子の模範とされた植物でもありました。根を張って雪に耐える強靭な生命力の強さなどから、子孫繁栄、延命長寿の紋として人々より愛されたともいいます。その他、竹は神と人とをつなぐ柱であり、神が降臨する依代と言う人もあります。天子のシンボルである鳳凰が竹林でその実を食べるという伝説から、皇室、神社でも文様や家紋として使用され続けてきました。