桐
桐の木は、中国の伝説によれば君子の出現を告げる鳳凰が住む聖樹とされています。そのため、帝王の象徴で王者を祝福するめでたい嘉木といわれてきました。わが国でも、桐は聖天子すなわち天皇をあらわす紋とされてきました。天皇の御衣に桐、竹、鳳凰、竜の図柄が地紋として使われているのも中国渡来の伝説によるものなのでしょう。元々は菊紋と同じく皇室専用の副紋とされており、格式が高く武士があこがれた紋章でした。
歴史上では、豊臣秀吉、織田信長、足利尊氏に朝廷から下賜された名紋であり、名誉ある紋として尊重されました。また、金閣寺および銀閣寺の寺紋にも五七桐紋が使われています。
家庭に幸福を招く強運の紋で縁起のよい紋です。