虎杖(いたどり)

虎杖は山野に自生するタデ科の多年草です。ウドに似た大形の植物で、夏、葉のわきに白い小花をつけた花穂が出ます。昔はタジヒあるいはサイタヅマと呼び、茎は食用、根は薬用に使われてきました。形は現物とは違い、葉と花を象徴したものです。
『日本書紀』によると反正天皇の御名は「多遅比」といい、紋は反正天皇がタジヒの咲く井戸で身を洗った故事を記念したことによります。
使用家は古名族丹治氏 (丹治比) およびその一族中山・黒田氏でした。家庭に幸福を招く強運の紋です。